2012年3月14日水曜日

デザイン思考と March KING2012

March KING2012会場
今日は、March KING2012に参加してきて思ったことを書こうと思う。
間違っても、否定的なことを書きたいわけではなく、これからのKING2012がもっと良くなることを祈っての記事だ(ユーザー調査と思ってくれればいいかも)ということを断っておく。今日のタイムラインはこのような感じだった。

※今回の記事は、誰も考えていないかもしれないのですが「March KING」を観察した(Seeing)記事です。僕は今回は敢えて、自分の意見を統合して最後までは書かないことにしました。あの場所を再度プロトタイプするのはKING2012のメンバー自身だろうと考えているからです。

構成
17:45 スタート(6名1チームみたいな感じで席に着く)
※本番が4名1チームなのに、なんでここでケースやデータを取ろうとしなかったのかはちょっぴり疑問が残る。
17:50 社会人のセッション(社会人の方は知り合いですw)
18:40 グループワーク
19:10 休憩
19:20 パネルセッション
20:40 質疑応答
20:50 交流会
21:20 終了

山口さんと櫻井さんのセッション
社会人のセッション
デザイン思考のさわりを解説してもらう場所だった。でも、その前にアイスブレイクをすることがあるともっと良かったと思った。内容自体は、デザイン思考を一通り知っている人に取っては、すごく平易なないようだったけど、やったことない人にとっては、スーツ、ギーク、デザインがそれぞれ場に置いて果たす役割も分かりづらかっただろうし、それ以上に具体例を用いて説明した方が良かったなぁなんて思っていた。
もっと言えば、KINGのスタッフはこのときチームにいて彼らの話している分からないところを解決する役目をしたらもっとよくなるかも(そうすると、参加者が理解に苦しむ場所も明確になるので、本番に反映しやすいだろう)。
でも、山口さんと櫻井さんやっぱりいい感じに掛け合うなーと思った。相変わらずコンビネーションが抜群ですよね。毎回わくわくです。






グループワーク
競争性が創造性を阻害する形に働いていたと思う。これでは、ほんとうに大事だと思っていたものが消されてしまっていたのではないかと思っていた。(気付いていない人がほとんどだったかもしれないが、実は競争性(1位になる)ということを意識し始めると、型破りなことがしづらくなる。視野が狭くなり、創造性を阻害し、コラボレーション性を著しく損なうことになる。ルールを守り、枠を抜けられなくなる。)
これは、今回のマシュマロチャレンジで起こっていたことだった。あと、プロトタイプというのは、周りにいくらでもあるものを用いて、簡便にものを創り、創造し直すことができるようにすることであり、断じてそこにあるものの数で制限を付けられては行けない(スパゲッティーの本数や、ひもなどはあっても良いが、使える本数だけ決めて、予備を無限に用意する必要がある。)そうすることで、個人としての創造性が、集団としての創造性を加速させるようになってもっといいものになるだろうなと感じた。(実体験ベース)

休憩
社会人が退出したのは、ちょっと痛かった。あの時間に質疑ができる環境をつくり、1部の参加者と場や雰囲気を共有する必要があったと思う。そうすれば、この後のパネルディスカッションももっと意味のあるものに変容させることができた。参加者と登壇者がミスコミュニケーションを起こすとそれだけで一体感を損なうセッションを開催してしまうのは注意すべきかも。

パネルセッション
まず、質疑応答でのパネラーがTwitterを利用していたのは素晴らしかった(あれをスクリーンで共有すると、場が一体になってもっと素敵になると思う)。Twitterでも出ていたが、個人の意見を聞き出す必要がある。社会がどうだとか、公務員がというのは、正直関係あるものではない。その人がそれについて何を思っているかはそれほど大事ではない。むしろ、「あなた達は、何を考えて活動しているのか?」、「どのような未来が実現されるべきだと思っているか」などの未来や自己への質問をもっとしていく必要があると思った。そして、観覧者が消極的すぎた。最高のパネルディスカッションは、観覧者や運営者、登壇者という身分をそっちのけで議論できるようになることだ。あと、小池君がキュレーターをしていたのが大変だっただろうが良い経験を彼もできたのだと思っていた。おつかれ!

ただし、あの場に居た誰もが、「あの場」をデザイン思考していなかったというのは、僕は正直感じていました。

交流会
素敵な場だったと思う。集まったときよりもエネルギーの高い場だった。でも、ダウンローディングによって体現された場を少し破った気がする。そして、新しい出会いに満ちていた、素晴らしい空気感だったと思う。今日、僕も後ろに座っていた社会人と話すことができてとてもうれしかった。もう一度あいそうな気がする人でした。

まとめ(感じていたことをまとめる)
今日、少し「場」を意識するために、ワークで遠ざかってみましたが観察していて結構面白かった。思考が「一番高く積んでください」と言われた瞬間にみんなの意識が「確実に勝つ」という方向に向かい、クリエイティビティを損ない始めた様子には圧巻だった。やっぱりかという想いがこみ上げた。過去の自分の経験が蘇ってしまった(笑。そうすると絶対にクリエイティビティを重要視する立場には戻れない。まさに日本社会の縮図があの場所で起きていた。スピードをある意味落とすことへの恐怖感だ、考えてるということは安心感を覚えるし、プロトタイプを失敗したらどうしようという想い込みが悪い方向に向かわせていた
。あと経験が不足して15分という時間の長さを感じれていなかったのだろう。あとは、一言一言が相手に与える意味っていうのも、ヤッパリ大事にしないと行けないという感覚を覚えた。

KINGというコンテキストを超えて
KINGというコンテキストを読み解けば、その源泉には「競争性」が深く根ざしている。それは、「創造性」を阻害する力となってはたらいているように読み解けた。その結果が、マシュマロチャレンジの結果だ。今のままでは、あのような成果物を合宿で創り出してしまう。自分の話を少し加えていいのなら、KBC実行委員会ビジネスコンテストの大きなコンセプトである「恊働」という考え方をあの場所が体現できるようにしないといけないだろう。競争性と創造性をうまくミックスできれば素晴らしいコンテストをすることができると思う。
あと、ここからは自分の意見だけども、デザイン思考には「コンテスト」という形式がそぐうのかは正直疑問符が浮かぶところであるということは言っておこう。あと、デザイン思考は間違えて欲しくないのは本質が「プロトタイピング」にあるのではない。
ユーザーと一体(主体、客体、観察者という身分超越から始まる)となる場を創り出すことから始まり、彼らと対話し、問題の本質がそれを創り出す自分にあることを知り、改善環境をCo-Creatingすることこそ、本質だ。でも、これを知り実践するためには自らでプロジェクトを回し、人を巻き込んでいくという、まさに今日話していたことを自らで体現して、失敗して始めて身につき、実践できるようになるものであるということを忘れてはならない。(僕がこれを理解したのは、中学、高校、大学での特異な実践経験と、知識を融合できたからだと思っている。)。僕から言えるのは「デザイン思考」をするためには=Open Thinking, Open Heart, Open Willのもとで、世界を見ることから。ということです。

でも、今回のKING2012を見て、彼らに一層の期待感を抱くようになった。
彼らがKINGを卒業した後に、一緒に世界をCo-Creatingする日が楽しみだ。
今は、がむしゃらになって、必死に頑張って欲しい!

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